FX取引の中で分散投資をしてみる

分散投資とは、文字どおり複数の金融商品に分散して投資する方法です。

一点集中で取引すると、うまくいけば大きく利益を上げることができますが、一方で同様に大きな損失を受ける可能性があります。

一方で分散投資は通貨ペアやタイミングを分散して投資することで、最大限の利益を上げることはできないものの、分散することでお互いをカバーして損失を抑えようという考え方。

株式や投資信託、国債、そしてFXと様々な金融商品で分散してポートフォリオを組むのが一般的ですが、FX取引の中だけでも分散投資を取り入れることが可能です。

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FXで分散投資する3つの考え方

FXだけで分散投資をおこなうには、「通貨ペア」「トレード手法」「時間」の3つの軸で分散することになります。

「取引レート」も分散できると思うかもしれません。投資戦略として、資金を分割して複数の取引レートでポジションを持つのは有効だと思います。

でも、「取引レート」はトレードプランを立てても、そのレートに到達しなければポジションを持つことはありません。つまり、トレード開始時点でプラン通りに実行できるとはかぎらないのです。

一方で「通貨ペア」「トレード手法」「時間」はトレード開始時点で確実に分散投資を実行できます。ですから、取引レートは同列に扱わないほうが良いと考えました。

通貨ペアで分散投資

米ドル円だけじゃなく、ユーロ円など複数の通貨ペアでポジションを持つことでリスクを分散します。それぞれの値動きがばらつくことで全体の損益曲線をゆるやかにできるという考え方です。

ですから、相関性の高い、値動きが似通った通貨ペアではリスク分散にはなりません

豪ドル円とNZドル円やユーロ円とポンド円、米ドル円と加ドル円なんかが値動きが似通っている通貨ペアと言われています。でも、現在はクロス円すべての値動きが似通っているので、クロス円の中で分散してもあまり効果はないでしょう。クロス円とドルストレートやユーロクロスなど円以外の通貨ペアと分散したほうが良いです。

クロス円とそれ以外の通貨ペアというと、そのぶんチェックする通貨が増えるので大変というネックがあります。

相関係数で判断する

値動きが似通っているかどうかを判断するのに相関係数を使うと良いでしょう。

相関係数は−1以上1以下の実数です。1に近いほど値動きが似ていて(正相関)、-1に近いほど真逆の値動きをしている(逆相関)。そして0に近いほどそれぞれが独立した値動きをしていて関連性が見られないと判断します。

通貨ペア分散で組み合わせるのは相関係数が0に近い通貨ペアです。各通貨ペアの値動きに関連性が見られないほうが分散の効果が期待できます。

値動きが似通っていない-1に近いほうが良いと思いがちですが、逆相関性が高い通貨ペアの組み合わせも分散投資には適しません。

逆相関性が高いということは、鏡で映したように値動きは真逆だけど似ています。利益を出す場面と損失を出す場面が同じで、双方がつぶしあってしまう可能性があります。また、それぞれで分析してトレード、例えば売りと買いになったら相関性の高い通貨ペアを同時にトレードするのと同じことになります。

米ドル円との相関係数

米ドル円との相関係数

相関係数はOANDAのWEBサイトが見やすかったです。

トレード手法で分散投資

複数のトレード手法で売買することで分散します。

通貨ペアの分散と同じでそれぞれの損益がばらつくことで全体の損益曲線をゆるやかにできるという考え方。例えば、短期売買とスワップ運用を併用するというのも手法の分散になります。

トレード手法で分散するためには、複数のトレード手法を構築しなければいけません。でも、自分で考えたトレード手法って似てしまうことが多いです。順張りが好きな人は順張りばかりになったり、逆張りが好きな人は逆張りばかりになったりするので、結構難しいと思います。

自分ですべてトレード手法を構築するとなると大変ですが、そうしなくても分散できる方法があります。それは、売買シグナルや自動売買システムを使うという方法です。

自分で考える必要もありませんし、他人が作成したロジックなので手法が似通る可能性も低いのでおすすめ。ただ、自動売買と併用する場合は、トレード口座を分けなければいけないので資金効率が悪くなることがデメリットですね。

時間で分散投資

「時間」での分散とは、エントリーするタイミングをずらすということ。今朝買って、今晩も買い、明日さらに追加で買いのように、新規ポジションを持つ日時をずらすということですね。

代表的な手法としてドル・コスト平均法があります。

ドル・コスト平均法とは

ドル・コスト平均法(英: dollar cost averaging)とは、株式や投資信託などの金融商品の投資手法の一つ。定額購入法ともいう。金融商品を購入する場合、一度に購入せず、資金を分割して均等額ずつ定期的に継続して投資する。
ドル・コスト平均法 – Wikipedia

毎回1万通貨のように定量を購入するのではなく、毎回10万円分のように定額で購入するのがドル・コスト平均法です。純金積立をされている人は馴染みのある投資手法かと思います。

この方法だとレートが高いときは取引数量が少なく、レートが低いときは取引数量が多くなります。そのため、単純に定量で購入するよりも平均の取引レートを低くすることができます。取引レートを低くできるので、FXでは買いポジションの場合にとる手法ですね。

取引レートが有利になるとはかぎらない

ただ、ドル・コスト平均法もそうですが、時間による分散は取引レートが有利になるとはかぎりません。買いポジションの場合は相場が上昇を続けていれば、定量購入であっても定額購入であっても平均取引レートは高くなって不利になっていきます。

時間分散は価格が一定レンジで変動しているという考え方がベースにあります。その変動の中で定期的にポジションを追加することで極端に不利なレートのポジションにならないということで、その考え方が有効になるのは数年スパンで考えた場合です。

相場の状況関係なく複数回に分けて投資していく時間分散は、通貨ペアや手法の分散と違って相場分析の余地があまりないのかなと思います。

ですから、為替差益を狙うのではなく、スワップ益を狙うトレードで使うのが良さそうです。長期間投資することで取引レートは不利になることはないという考えで、利益はスワップ金利で得る。まぁ、投資効率が悪いのがネックですが。

分散投資をする時の注意点

通貨ペア、トレード手法、時間、どれを軸に分散投資するにしろ、レバレッジが高くならないように注意してください。

分散投資は複数ポジションを保有することになるので、気がつけばレバレッジが高くなってしまっていることがあります。結果、リスクを低減するつもりで分散したはずが、よりリスクが高まってしまう可能性も出てきてしまいます。

通貨ペアやトレード手法の分散はあらかじめ保有するポジション量をコントロールしやすいですが、時間分散は難しいです。「レバ1倍だったら安全だろう」と取引をはじめると、ポジションを追加するたびにレバ2倍、3倍……って増えててしまいます。

分散投資をする場合は少額で取引できるトレード口座を使うようにしましょう。リスクを低くすることを目的にするのであれば、分散投資よりも低レバレッジのほうが優先度は高いですから小回りの利く口座のほうが良いです。

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